日本のサラリーマンは恵まれている

はじめに 私は最近特に思うのですが、やっぱり日本のサラリーマンは恵まれていると思います。何がそんなに恵まれているのか?に関して、今思うことを書き留めておこうと思います。 私の置かれている状況 この投稿を書いている私の置かれている状況を簡単に示すのが、私の主張を理解するにあたってまずは必要になると思いますので、簡単にまとめておきます。 世の中で言われる、いわゆる大企業と言う会社に勤めており、キャリアはかれこれ15年ぐらいあります。社命によりDallasに赴任し、3年目になりました。キャリアの序盤はとても地味な感じで過ごしていたのですが、色々と悶々としていた頃にひょんなことからそれまでのしがらみを離れ、自分の裁量で仕事ができる様になり、なぜかその流れで社費留学までさせてもらいました。 現在では、日本でやっていた自社のビジネスをアメリカで展開し、自社サービスのオペレーションを支える一方で、現地での拡大を担っています。 こんな感じで書くとある人にとってはキラキラしている様に見えるみたいですし、ある人にとってはやはり社畜として飼い慣らされている様に映るみたいです。私としてはまぁ、どちらでもいいかなと言った感じです。 何が恵まれているのか 日本のサラリーマンは、福利厚生など色々な面で恵まれていると思いますが、最も恵まれているのは、小さなリスクで圧倒的に大きなレバレッジをかけられる点かと思います。 これは私も最近になってようやく分かってきた、「会社の使い方」と言っても過言ではないかもしれないと思います。会社、特に株式会社は株主のために存在し、最大の目的は株主価値の最大化です。何かを始めようと思った時に、それが株主価値を増大させるか?そして、企業理念にかなうものか?これが価値判断基準です。逆に言えば、これを満たしていて、公序良俗に反しなければ、大体のことはできてしまうのではないでしょうか。 一方で、いわゆる大企業というのは、私たちの様な最下層の社員にはなんの権限、ここでは特に決裁権とします、もなく自分の意思を仕事に繁栄させることは難しく、基本的には上役の人が決めたことをひたすら正確にやり続けるのがベースにあり、何か自分のアイデアでことを動かそうとすると、いろいろな人を説得し、金額によっては役員までを説得してようやく物事を始められる様になり、始められる様になった頃には既に周回遅れ・・・。みたいなことが往々にしてあり、それゆえ日本の大企業は恐竜の如く、環境変化に耐えられず朽ち果てていくと言われます。 しかし、日本のサラリーマンが恵まれていると言う理由は実はここにあると最近では考える様になりました。 どう言うことか? 冒頭で述べた通り、何かことを起こせるかどうかの判断基準は、1)企業理念にかなうものか、2)株主価値を最大化させられる可能性があるか、3)決済権限者を説得できるかです。この3点をクリアできれば、会社の資金を使って自分がやりたいと思うことができます。 これって、すごいことだと思いませんか? 高々一兵卒の現場の社員が、この3つをクリアするだけで、自分で起業したとしても、その他の方法をとったとしても到底できない様な大きな投資ができ、その後の活動も主導し、成果を出せれば会社も嬉しいだろうし、自分のCVにもアクセントが付くしでいいことだらけです。そして、最も恵まれているなと思うのが、たとえ失敗したとしても自分の負うリスクは限定的と言うか、ほとんどゼロに近いと言うことです。 大きなことを始めて失敗したらとか、色々と考えることもあるかもしれませんが、失敗したところで死ぬわけでもなく、投資を個人の資産で弁償するわけでもなく、何よりも投資をすると判断したのはもっと上役の方々なので、その意味ではリスクをシェアしているわけです。 また、たとえ失敗したとしてもその会社を首になることはありません。そう考えると、限りなくゼロに近いリスクで、圧倒的なレバレッジをかけられるこの仕組みを利用しない手はないのではないかと思えてきました。さらに言うと、大企業に勤めていたとしても、そんな風に会社のことを見ながら働いている人は殆どいないので競争すらありません。 死ぬこと以外かすり傷 どこかで聞いたこの言葉。これはいい得ているなと思いました。サラリーマンやりながら何か失敗しても死ぬどころか、来月の給料すら保証されています。なのにこの仕組みを使わないってなんなんだろう?これからはSerial Intrapreneurを目指そうかな。 まとめ 日本のサラリーマンはかなり恵まれています。うまく使えるかは自分次第。 私みたいな、気がついたら変わった感じで逆張りの人生になっている人には、サラリーマンと言う特権を使わない理由はないのでは。 Related Posts 集団での娘の行動はじめに 私といる時は、大抵二人きりか、もしくは妻も含めて三人のことが多いので、娘が友達といるとどう言う行動をとるのか、全くわからなかったのですが、先日、友人宅を訪れた時に思いも掛けない行動をしていたので、メモしておこうと思います。… 駐在員という稀有な人種はじめに 駐在員というとどういうイメージを持つ方が多いでしょうか?ここでは、およそ2年米国で駐在員をやってみて私が感じるその希少性に関して記録しておこうと思います。… MBA後のキャリア感はじめに いろいろなところで、いろいろな人が語ったり、意見を言ったりしている気もしますが、最近少しずつ私の中で固まってきた思いがあるので、記録しておこうと思います。… キャリアは作る物なのかできる物なのかはじめに そろそろ終身雇用制度が終わりを迎えそうだなと多くの人が思っていたところに、COVID-19の影響で、在宅勤務が進み、それ自体が日本の雇用環境をメンバーシップ型からジョブ型に大きく転換しようとしている様に見受けられます。… 日本のサラリーマンは恵まれている つづきはじめに 先日、日本のサラリーマンは恵まれていると言う事実に関して最近考えていることに関して記録しておきました。…