試用期間を終えてみて、この半年の振り返り

昨年転職をして、新年から今の職場での最初の仕事が始まり、ようやく半年の試用期間も終わりましたので、ここで一度この半年を振り返っておこうと思います

今回の転職は、いわゆる他業種への転職なので、基本的に新人になったつもりで仕事をする必要があると元々思っていました。それでも、どれぐらいできるのか、できないのか全くの未知数だったのですが、蓋を開けたら残念なことに全然できませんでした。

できなかったことで、心に刻まれていることをいくつか

  1. タスクを設計できない
  2. 実行可能な段取りをつけられない
  3. コミュニケーションが取れない
  4. 資料の作成ができない

といったところでしょうか。40も半ばになるおじさんが本当に新入社員みたいな感じになっていて、かなりグッときましたが仕方がないですね。新人のつもりで仕事をすると決めたのは自分なので。

では、一方で、できたことは何でしょうか?

なかなか辛い状況ではありましたが、できたことはこんな感じでした。

  1. システムに関する情報を誰よりも多く頭に叩き込む
  2. 現場に居続ける

できなかったこと、できたこといろいろありますが、各々軽くみてみるとこんな感じですね。

  1. タスクを設計できない

    これは、もうちょっと具体的に書くと、成果物が何なのかを定義して、それを作成するためのインプット、処理を「具体的に」思い描くことが出来ていないという状態でした。

    例えば、何かの計画書を作ることがアウトプットになっている時、その計画書の目次は何で、どんな内容のことが記述されているものなのか?を想像し、その成果物で認識の齟齬がないかをお客さんとすり合わせる。

    計画書を作るための手続きに関して、「こんな感じで」ではなく、手続きの一つ一つを具体的に説明できる状態にし、それを説明資料として準備できる。また、そのプロセスを実施するために必要なインプットは何で、そのインプットにはどんな情報が記載されていて、足りないものは何なのか?まで、具体的にイメージ出来ている状態。ここを目指す必要があります。

    この認識が自分にはなく、ゴール設定およびそのプロセスが甘い状態で物事を進め始めてしまっていたため、いろいろなところで問題を起こすこととなってしまいました。反省です。

  2. 実行可能な段取りをつけられない

    1.のタスク設計に近いところもありますが、「段取り」の指すところは、1.のタスクを完了させるために必要な合意形成のプロセスをイメージし、どのタイミングで誰と合意する必要があり、そのためには誰との会議をいつ設定する必要があるのか?また、それが実際に実行可能な状態になっていること。これを「段取りづけ」と呼ぶことがわかりました。

    これは、やってみるといろいろと不測の事態が発生し、思った通りには進まないのですが、それも含めてバッファを設計し期日までに仕事を仕上げられる状態にすることが求められます。この「段取り」をチームメンバーと合意し、各自タスクに取り組み、とある地点で状況を確認し、ディレイしているものがあればアラートをあげて、どうフォローするかを検討する。そういった動きが求められます。

    これがうまく出来なかったため、とても苦労しました。

  3. コミュニケーションが取れない

    今回とても印象的だったことの一つですが、相手の問いに対して芯をとらえた回答をすること、何かを依頼する際にはNo.と言われない理由を積み重ねてから依頼をすることに対するこだわりのようなものを感じました。

    1点目は当たり前ではあるのですが、その程度の違いが大きく、ここまでやるのかと感心したというか、「相手の立場でのコミュニケーション」の深さを実感しました。

    2点目はなるほどと思ったもので、何かを依頼した際に断られるととても面倒なことになります。必要だから依頼したのに、断られてしまったらじゃぁ、良いですとも言えず、改めてやってもらうための理由づけをせねばならず、その理由は1回目よりも2回目の方がより説得力を増していないとならず、難しくなります。

    それがわかっているので、1回目からNo.と言わせない明確な理由を持って、何かを依頼する必要があるということで、そういったことの積み上げがビジネスマンとしての自分の信頼を積み重ねていくのだなと思いました。

  4. 資料の作成ができない

    これは作業ベースでは一番こたえたものですが、報告用の資料が作れませんでした。現在改善しているところではありますが、今思う一番の理由は自分の考えたルートでそのまま人に説明し、理解を促すために、アプローチが演繹的になり、話を聞かされる方からするとしんどいという点です。

    PJの上司に、新人が読むべき本みたいなものを推奨いただいたので、初心に返りここからやり直しているところです。

    とはいっても、この辺りは前職でも苦手意識があった部分でなかなか改善が進まない領域でもあったので、根気強くやっていこうと思います。

なかなかしんどいですね。では、出来たことは何でしょうか?

  1. システムに関する情報を誰よりも多く頭に叩き込む

    今回はお客様のシステムの分離の話だったのですが、分離対象となるシステムに関しては、おそらくプロジェクトメンバーの誰よりも詳しくなったと思います。

    これは、前職とは違い、今の会社はIT系の知識に疎い方が多く、お客様から提供いただいた情報を見ても読み解くことが出来ないメンバーがほとんどなのですが、その点私には一日の長があるため、情報があればあるだけそれを吸収できたため、プロジェクトメンバーの間ではその領域の専門家と十分に呼べる程度には情報を獲得することができました。

  2. 現場に居続ける

    そして、実は何よりも重要なのはこちらだと思うのですが、身体的にも精神的にもどれだけ負荷がかかっても、プロジェクトを正式にロールオフされるまでは責任を持って現場に居続けることで、果たせた役割というものもあっただろうと思います。

    私が預かった領域は、プロジェクトの中でも最も難しい領域で、前任者もギブアップしつつあった状態でチームを任され、この度私がロールオフされるタイミングで引き継ぐ相手も引き継ぎが終わる前にギブアップしてしまいそうな状態で、この領域を四方からの批判の矢面に立ちつつ数ヶ月を過ごせるメンタルとフィジカルは群を抜いているのだろうなと思いました。

次に向けたアプローチはもちろん、凹んでいるところを早急に膨らませるのと、尖っているところの方向性を決めることかと思います。

凹んでいるところは、社内のトレーニングツールなどを使い、不足を補いつつ今回の事例を使ってどうする必要があったのかを振り返ってみる。尖っているところに関しては、この一本をさらに磨くのか、別のトゲを作るのか、このあたりを考えていこうと思います

  • デビュー線としてはかなりほろ苦い方だったのではないかと思いますが、そこまで自分に大きな期待があるわけではないので、これはこれで次に活かせればいいと思います
  • 他業種からの転職組でキツすぎてものの2、3ヶ月で離れてしまう人もいるようですが、この状態よりもひどい人もなかなか居ないだろうと思うと、そもそもの図太さがだいぶ違うのかもしれないと思いました

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