はじめに
いくつかの投稿で、不動産投資家兼大家になったという話を書きました。大家なので、最終的には利益として投資を回収する必要があるのですが、個人で投資をしていると、これが長くなりがちという話を書いておきます。
利益を出すポイントと税金の話
細かい話は置いておいて、私は不動産投資においては、投資と実需のアービトラージを獲得することを目的にしています。
どういうことかというと、投資用不動産は賃料を基準とした想定利回りをもとに、売買代金が設定されるため、例えば、年間賃料100万円の物件は、利回り4.0%とすると、売買代金は2,500万円ということになります。ただし、諸経費は除きます。
一方で、実需用不動産は、いろいろな指標はありますが、基本的には坪単価、平米単価などの広さをもとに取引価格が決まります。例えば、100万/平米の物件で40平米の部屋を買うと、4,000万円になります。
これらを比較するために、同じ部屋を実需と投資の双方の視点から見るとどうなるか考えます。つまり、同じ土地で40平米の部屋を賃貸用とした場合と、実需用とした場合です。
数字など、どうやったって恣意的なものしか使えないので、適当に数値を設定します。賃貸の場合、30平米の部屋を年間180万で貸し出しているとします。利回り4%で評価した場合、取引価格は4,500万円になります。一方で、実需では平米単価が160万円だったとした場合、30平米なので、4,800万円の評価になります。
この差額が不動産投資のアービトラージと言っているもので、投資で買って、実需で出られれば、高い確率で売却価格は購入価格よりも高くなります。
ここで、不動産投資に関する税金の考え方ですが、不動産投資では、単純に売却費用ー取得費用では利益は求められず、ここから更に減価償却費用を抜く必要があります。つまり、所有期間に応じて建物は減価償却できるのですが、その分を取得価格から抜く必要があるという話です。
私が買うような建物の焼却期間は47年なので、定額法で考えると、毎年2%程度の減価償却がされます。厳密には異なりますが、この2%かける焼却期間分だけ、取得価格から引くことになります。
上記の例で行くと、
4,800万円(売却)- 4,500万円(購入)+ 40万(減価償却年額)x 償却年数
が、投資の結果の利益ということになります。ただし、土地建物割合は適当において建物の総額が2,000万円と仮定しています。
仮に5年とすると、不動産売買による帳簿上の利益は500万円になりますね。この500万円に対して40%程度の税率で200万円が税金として支払う必要のある金額です。。
あってますかね?
35年ローンだと、毎年3%ずつぐらい返済することになるので、4,000万円の借入は、600万円ぐらい減っている計算でしょうか?(金利を考えないというガバガバな見積もりですが・・・。)
4,800万円から残債の3,400万円を引いて、更に税金の200万円を引くと、残りは1,200万円ということになり、この投資は、頭金700万円が5年後に1,200万円になって帰ってきたことになります。利回りにすると、およそ年利11.5%ぐらいでしょうか?
あってますかね?
まぁ、残債はこんなに減ってはいないでしょうけど。それでも、半分ぐらいの利回りにはなっててくれると嬉しいですね。
まとめ
- 不動産投資をすると、700万円の初期投資が5年後に1,200万円になって帰ってくるようです。これが、6年目以降になると、税率が半分になるため、6年目以降は1,400万円が利益となり、6年で12%程度の利益をることができたことになります。
- また、これを考えているときに、もう一つのアービトラージにも気が付いたので、別途どこかのタイミングでまとめようと思いますが、これは減価償却による税還付の利率と、課税対象所得に対する税率のアービトラージで、所得が大きければ大きいほど、その差分が大きくなるというものですね。