NoCodeの功罪に関して

はじめに

先日の日経で以下の記事がありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61738140Q0A720C2X11000/

誰でもアプリ開発者になれるという話です。ここでは、このNoCodeの功罪に関して考えをまとめておこうと思います。

既にかなり広がっているNoCode

私自身もあまり認識していなかったのですが、実は世の中ではNoCodeは既にかなり広まっている様です。その最も成功した例が、他でも無いWordPressと文中では触れられています。言われてみれば確かに・・・・。ほとんど何も知らない人が、独自ドメインでWebサーバを立てて自分のECサイトもったり、Blog持ったりしています。一昔前だったら、グローバルIPとって、DNSに登録して、Webサーバを保護するためのFirewallでDMZ作ってみたいな色々なことがありましたが、今じゃものの数クリックで完成してしまいます。

さらに、この世の中に公開するWebサイトに色々な機能を追加するには、今までは自分でコードを書いてコンパイルして実装しなければならなかったので、かなりのスキルを求められてたのですが、今ではそのサービスが利用する機能やデータを別のサービスからAPIを使って取り出すことができる様になった。それ故、色々なことが深い知識を持たずにもできる様になってきました。私が最近連携を始めたTwitterなどはその際たる例だと思います。10年前の私にはこの技術はありませんでしたが、今なら数クリックで出来てしまいます。

ITの民主化が促進されている

この様に、これまではユーザーとしてITを利用していた人が、自分の目的に合わせてITをカスタマイズし、それを世に出していく、そう言った流れをITの民主化と世の中では呼んでいる様です。おそらくこの流れは止めることができないと思いますし、止める必要もないと思います。世の中の人がITを使って色々なことを実現すればするほど世の中は便利になり、もっと暮らしやすい場所になるはずです。

一方で、こう言った流れで一番危惧するのはセキュリティの問題でしょうか。技術の進歩はサービスを享受する人と、それを悪用する人の双方にメリットをもたらします。単純に世の中に無防備なサーバーが増えるだけで、クラッカーからすると自由に使えるリソースが増えて、クラッキングが行いやすくなる。そう言った話です。

単純な話で言うと、世の中にはDDoS攻撃という、とあるサーバーに対して、大量のアクセスを一度にすることで、そのサーバーを処理不能に追い込むというあまりにもシンプルですが、とても効果的な攻撃手法があります。これを実現するには、大量のアクセスを実現するための大量のサーバーがインターネット上にある必要があるのですが、ITの民主化とともにサーバーは世の中に腐る程あるので、クラッカーはこれを探すのに全く困らなくなり、クラッキングが捗るという話です。

まとめ

  • ということで、ITの民主化及びそれを後押しするNoCodeはITを身近にし、より良い社会を実現するためには欠かせないものになると思います
  • 一方で、それは悪意のあるクラッカーなどにも新しいチャンスを与えることになるので、あまり表には出てこない、如何にそのサーバーを守るのか?と言った、サイバーセキュリティーの部分にもより力を入れて社会のリテラシーを上げていかなければならない時期に来ていると考えられます

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