はじめに
前回は実技試験の申し込みの話を書きましたので、今回は実技試験の話を書きます。全４回に分けて書いてきましたDallasで自動車免許を取るシリーズも今回が最終回です。前回更新からだいぶ時間が空いてしまいましたが、ようやく生活のリズムが取り戻せてきたので、これからまた頻度上げて更新できると思います。
試験場に着いたら
当日は自分の車で運転免許試験場へ行きます。予約時間の前に試験場へ行き、KIOSK端末でSing Upをすると番号をもらえるので係員の言う場所で一列に並んで待ちます。
自分の順番が来ると試験の受験料？みたいなものを改めて支払い、眼の検査（「これは申し込みの日にやったよ」と言ったら、「そう？もう一回やってもいいなじゃない？」と言われ、無駄と思いながらも改めてやりました。）をやったら受付完了です。
ここまで終わったら、自分の車を試験会場の入り口側に回し、試験官が乗り込んで来るのを車内で待ちます。
いざ試験
試験官が乗り込んできたらまず確認するのが
- Learner’s License
- 自動車の保険証
- 自動車の登録書
です。これらがないと始まらないので確実に持参しましょう。
その後、外に出た試験官の指示に従って、ウィンカー、クラクションの確認等を行い、問題がなければ実技試験に入ります。
実技試験は、以下の流れに沿って行われました。
- 並列駐車
並列駐車は日本で免許を取った人ならご存知＆できると思いますが、普通の並列駐車です。日本でやった時との大きな違いは、アメリカでは原則右側に寄せると言う点と、技術の進歩の恩恵を受けてバックモニターが利用できると言う点です。試験の前日に納得いくまで練習すれば何の問題もないでしょう。 - バック
まさか？と思いますが、本当にただまっすぐバックするだけの試験です。周囲の安全を確認して、ハンドルを握りながら、体を少し大げさに後ろに向けてただひたすらまっすぐにバックします。もはや練習すらいらないレベルです。 - 路上試験
最大の難関は路上試験だと思います。ここでは、試験会場の周辺の実際の道路で他の車も走る中、実技試験を実施します。ポイントは交通ルールを理解して、ルールに沿った運転ができるか？安全を意識した運転ができるか？に尽きると思います。
テキサスの交通ルールで私が個人的に解りづらいなと思うのは以下の2点でした。
・All way stopの交差点での優先順位
これは、ルールそのものというよりは、交差点に入るタイミングで他の車との位置関係から自分が何番目に進んで良いのかを判断しなければならず、やったことがないとちょっと戸惑うと思います。基本的には入った順番で出て行くのと、同じタイミングで入った場合は、自分の右側の人が優先というのがルールです。・優先道路の理解
道路の状態によって交差点における優先道路が決められているようです。学科教習の中でも出てくるのですが、舗装されている道路、相手の道路の方が車線数が多いなど、いくつかの条件で相手の方が優先になり、自分は一時停止をしなければならなくなります。この理解が曖昧だとルール違反で減点、もしくは試験打ち切りになりますまた、以下は交通ルールではないのですが、「少し過剰に安全確認をする」必要があるのも大きな特徴かと思います。試験は30点減点されると不合格なのですが、私はほとんどのケースこれが原因で27点減点されたようです。
これは例えば、本当に？って思いますが、
・自分の車線の信号が青の交差点を進むにも、左右から車が来るかもしれないので、ちゃんと左右を大げさに確認する
・ルームミラーや、サイドミラーを確認するときは視線を移すだけではなく、体全体を向けてしっかり確認し、その上で死角に体を向け確実に安全を確認するといったものです。
私の感覚からするとそんなんやってる方が危ないよ。とか思っちゃいますが、それが現実です。
30分ぐらいの路上試験を一通り終えて、途中で打ち切られることなく試験会場に戻ってこられたら晴れて合格です。これで晴れて免許を取得できます。
合格したら
合格すると持参したLearner’s license（これは3年以上運転をしている人が同乗していることが運転の条件です）の限定を解除してくれます。
ここが衝撃の解除方法だったのですが、自分の持参したLearner’s licenseを預けると、「限定解除してくるからちょっと待ってて。」と言い残し、しばらく待っていると、免許の上部に書かれた「限定付き」の部分を単にハサミで切り落とした元Learner’s licenseを持ってきて。「はい。」って。「えっ？」って思いましたけど、まぁ、合理主義の国アメリカなのでそれもありかな。と。
無事に試験にも合格し、１〜２週間ほどすると家に免許が送られてきます。テキサス州では州発行の公式のIDを複数枚持っていると怒られるので、古い方の免許は速やかに破棄して、正式な免許を今後は所持しましょう。
また、アメリカでは飛行機の国内線登場に際して保安検査場を通過する際にIDを求められたり、酒類を購入する際にIDを求められたりと色々とIDの登場機会がありますので、無くさずにちゃんと所持しましょう。
最後に
足掛け２ヶ月ぐらいかけて取得することになる運転免許ですが、全行程俯瞰してみていかがででしたでしょうか？事前準備の面倒臭さ、予約取得の面倒くささなどいくつかやめたくなるポイントはありますが、免許を取得することで解放される煩わしさもありますので、始めたら一気にやりきってしまうことをお勧めします。