はじめに
2月下旬から始まったコロナショックで、アメリカのマーケットは一時、40%近く下げましたが、その後20%程度戻し、ショックは過ぎ去ったのではないか?という見立てもありますが、実際どうなのか、あとで振り返るネタとして、ここにメモしておきます。
振り返り
今回は大きく二つのことがあり、マーケットがクラッシュしたと以前記録しました。
- コロナウィルスの感染拡大
- OPECプラスとロシアの協調減産破断
詳細はこちらにあります。
各々少し深堀してみましょう
コロナウィルスの感染拡大
情報の真偽は一旦おいておいて、中国では感染の拡大は止まったと言われています。彼の国の情報であるということと、感染してても症状のない人はカウントしないというカウント方法に切り替えたという話もあるのであまり参考にならないとは思いますが・・・。
日本は、ぎりぎり持ちこたえていたという話ですが、ここ1週間ぐらいで海外からの帰国者や、国内の自粛疲れ、多少の楽観などが入交り、感染が再び拡大してきているという話もあります。各自治体が協力して人の行き来をなるべく抑えようとしているという報道もあります。
欧州は、イタリア、スペイン、フランスを中心に感染の歯止めがかからず、相当数の死者が報告されているようです。
アメリカは、主に沿岸部(カリフォルニア、ワシントン、ニューヨーク)を中心に感染者数が爆発的に増えており、医療設備が崩壊するのではないか?という不安すらあるようで、昨日の報道で10万人を超えたと言っていました。各州では自宅待機の指示が出され、今のところ解除の見込みは立っていません。
この状況で、各国は強調して経済への影響を抑え込むべく、主に失業給付や、失業者を出さないよう、給与の肩代わりの個人への対応、企業の支援などあの手この手を尽くして支援策を打ち出しています。アメリカは2兆ドル!!のRescue Packageに大統領がサインしたのでこれが実行されます。その他、FRBも資産の買取りを無制限にするとの報道もあり、この先世の中にお金がじゃぶじゃぶになります。
協調減産破断
この件に関しては、今のところ特に進展はないと私は思っていますが、どうでしょうか?おかげさまで、原油価格はこんな感じになっています。
ここからわかる事実
- コロナウィルスの感染者数はいまだに拡大を続けており、終息の見込みが立っていない
- 統計上、アメリカは感染者数で中国を抜き世界一となってしまった
- 産油量に関する合意観測もなく、価格上昇の切っ掛けはない
予想される未来
- 世界経済の主戦場たるアメリカでの感染拡大が止まる、もしくは有効なワクチンなどが開発され、感染することにより増大するリスクが抑え込まれない限り、アメリカでの外出禁止令が解かれる可能性は低く、この先1,2週間で経済が力強く吹き返すことは考えづらく、本格的な回復には月単位の時間がかかると想像できる
- FRBが企業、個人を支援することで、企業業績悪化→レイオフ→個人のキャッシュフロー停滞→企業収益悪化・個人の破産→企業の破産といったサイクルを停めることはできるのかもしれないが、経済活動の根本たる人の移動が制限されている状態においては、ボトムを支えられても、活動を活性化させることはできないと考えられる
- 原油価格の停滞と、経済活動の停滞はエネルギー系企業に対して二重にネガティブに働くが、各企業とも利益配分の変更や、政府の下支えなどにより最悪の事態は免れるのではないかと考えられる
これらを勘案すると、
- アメリカ経済の回復にはもう少し時間がかかる。タイミングは、感染の封じ込めか、ワクチンの開発及び十分な数の製造が確実視されたタイミング。これが遅れるほどにアメリカ経済への影響は深刻になる。
- 仮にアメリカ経済が回復したところで、原油価格の停滞は協調減産破断による影響を受け続けているため、エネルギー関連企業の業績は冴えない期間が相応の期間継続する。
というシナリオが現実的なラインかなと思います。
この先の投資活動
だからと言って大きな変更は無いのですが、VYMを中心としたリスクを抑え気味の投資を継続する傍ら、アメリカ経済が大きく復活した時のことをイメージしながら多少のSPXLなどの購入を継続しようと思います。また、オイルメジャーに関してはしばらくバーゲンが続きそうな予感がするので、たばこよりも優先して買っていこうかと思います。