はじめに
この辺りで書いた通り、10月に申し込みをして、11月からコーチングに関するトレーニングを始めました。二ヶ月が経ち、一ヶ月の時点とは少し違った形でトレーニング自体を見られる様になってきたので、メモをしておこうと思います。
クラスの構造が分かった
最初の一ヶ月などは、クラスに参加したばかりなので、この講義をなんで履修しているのだろうか?と思うことも多かったのですが、11月から初めて二ヶ月が経過し、三ヶ月目に入った今、ようやくクラスの構造がわかる様になりました。
Coach UはICFの設立団体でもあるので、ICFの提唱するCore Competencyに沿って、コーチングトレーニングを提供しており、各クラスが、このCore Competencyに対応する形で、一つ一つ掘り下げて行っていると言う構造になっています。
たとえば、
A. Foundation
- Demonstrate Ethical Practice
- Embodies Coaching Mindset
B. Co-Creating the Relationship
- Establish and Maintains Agreements
- Cultivate Trust and Safety
- Maintain Presence
と言った具合に、コーチとしてどうあるか?みたいなことが、Core Competencyに定められているのですが、この一つ一つに対して、クラスが設定されています。
最初に受講したEthicsのクラスは、Demonstrate Ethical Practiceに対応していると言うことが、最近になってようやくわかりました。
Aha体験を提供することに愉しさを見出してきている
これは、通常のクラスでもそうですし、クラスで行われるMock Coachingの場でもそうなのですが、クラスメートに対して、「そうだったのか!」と思ってもらえる様な、そんなアドバイスを提供することにコーチングの愉しさを見出してきています。
別途記録したChrisのケースは最たるものだったと思いますが、それ以外でも、いくつかのクラスで、ディスカッションを通じて、みんなが暗黙に前提としていることに対して、疑問を投げかけたり、自分の考えを伝えることで、他のクラスメートの「そう言う考え方があるのか!」と言ったリアクションを見るにつけて、新しい価値を提供できている様で、とても楽しいと思います。
これができるのは、大きく分けて二つの理由があると今のところは考えています。
一つ目は、そもそもの個人の性質として、問題それ自体よりも、それを問題として成立させてしまう背景にある構造に興味があると言う点です。
以前、会社の上司が何かのタイミングで進めてくれた本の一説か何かで、犯罪者とその動機、背景にある構造に興味があるみたいな話があったのですが、まさにそれだと思います。
インセンティブという言葉を使うと、日本語的には言い方に流れてしまいがちですが、私自身はこの言葉を中立的なものとして捉えており、人が何かを行うには、そうするに値するインセンティブが働いているはずで、その仕組みを知りたい。というのが私の根源的な欲求です。これが、大きく関係していると思います。
二点目は、他のクラスメートとバックグラウンドをあまり共有していないことが幸いしている点かと思います。
クラスメートはほとんどが欧米の文化で育ち、その価値観を元に色々と思考しているのですが、これ自体は東洋の価値観をもとに育った私とは全く異なるものだと思います。だからこそ、彼らにとっての「当たり前」が私にとっては当たり前ではなく、そこに興味、関心が生まれ、より深く問題を掘り下げることができるのだろうと思います。
この、「違うことに対する理解」が元となり、彼らにとって思っても見なかった角度からのアドバイスができる様になっているのではないかと思います。
また、この辺りに関しては、「言語」も左右していると思います。
以前、別のクラスで、第二言語でコーチングをすることに関して聞いた際に、それはとてもいいことで、強力な武器になる。という意見をもらいました。また、「知らないこと」それ自体が、とても強力な武器になるという話も毎回聞きます。
こんな形で、文化的にも、言語的にも何も共有していないからこそ、フラットにClientと向き合い、真摯にアドバイスをできるのではないかと思います。
そう考えると、この先のCoaching Practiceはもちろん、日本語で日本人を対象に提供するものの、主なマーケットは欧米を対象とし、深掘りして行ったほうがいいのではないかとも思えてきました。
まとめ
- コーチングトレーニングを受けてみて、二ヶ月経ったので、その振り返りをしてみました
- クラスに参加して、自分なりに価値を提供できている実感もあるのですが、一方で、私がその価値を提供しやすいのは、あまり多くのことを共有していない人同士だとすると、Coaching Practiceのスタートは、日本人ではないほうが良いのかもしれないと思いました。