アメリカの失業保険申請数に思うこと

はじめに

コロナウィルスへの感染が社会的な問題になる中、アメリカの失業者数もうなぎのぼりなのはご存知の通りです。ここでは、日系企業の駐在員の目にはどのように映るのかを記録しておこうと思います。

失業保険申請件数の推移

ご存知の通りですが、先週、今週と新規失業保険申請数がうなぎのぼりです。下のチャートは1970年からの推移なのですが、文字通り枠に収まっていません。この2週間で合計990万人が新規で失業保険の申請をしたとデータは語っています。

Initial Jobless Claims Are (Quite Literally) Off the Charts
https://www.forbes.com/sites/niallmccarthy/2020/04/03/unemployment-surge-us-initial-jobless-claims-are-literally-off-the-charts-infographic/#5247a9165c2a

アメリカの労働力人口は1.6億人程度のようなので、実に6%程度の人がこの2週間で職を失ったことなります。もともと失業率は歴史的な低水準で、3.5%程度だったので、実際に労働していた人は、1.55億人程度と考えられ、このうち0.1億人程度が新たに職を失ったと考えられます。この結果、アメリカの失業率は9%程度まで跳ね上がると計算されます。仕事がしたくても、1/11の確率で仕事がありません。そういう状況です。

駐在員の立場

アメリカに比べ日本は状況がマシのように見えますが、この先日本も追随してくるかもしれません。が、それは仮定の話なのでここではおいておいて、今この瞬間駐在員はアメリカ社会をどう見ているのか?を考えます。

駐在員は、アメリカの企業で働いているものの、雇用は日本の企業の為、とんでもないことをしない限り、アメリカにいる状況で首を切られることはありません。たとえ、アメリカのオフィスが営業停止になって、仮に倒産したとしても日本の本体が元気であれば、給料すら支払われます。今この瞬間、ジョブセキュリティに関して殆ど意識しなくてもいい、稀有な存在かもしれません。

一方で、アメリカがこのような状況にある中で、本社から強力な帰国命令でも出ない限りはたとえ家族を日本に帰すことはできたとしても、自分自身は現地でやらなければならない仕事があるため、日本に戻ることはできません。なかなか難しい立場です。まぁ、それ故、日本にいたころよりも手当てが厚くなっているのは事実なのですが。

まとめ

  • 海外駐在をしている最中にこんなとんでもないパンデミックに遭遇することになるとは思ってもいませんでしたが、これは貴重な体験なので折に触れて記録していこうと思います

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