粗い値動きに耐えるには

はじめに

2月末からのCOVID-19による市場の混乱を受けて、粗い値動きの日が続いていました。相場は下落局面だったので、粗い中でしかも平均的には下がっていく状況です。一方で、今朝起きてFirstradeの口座を見たら大きく上がっていました。昨日の取引時間中に少し大きめの動きをした後に、時間外でまた大きめの動きがあった様です。

なかなか落ち着かない日が続きますが、この粗い値動きに耐えるにはどうすればいいのかをメモしておこうと思います。

耐力は徐々についてくる

以前書いた通り、私は投資を始めてからしばらくの間は長期投資という言葉も知らず、王道のリスク分散(時間、金額)なども知らず、なんとなく少しのお金で株式を買っては溶かしていました。

社会人になって、持株会に加入し、その後個人でも勉強し、リスク分散に関する考え方を理解し、定期定額で日経平均連動型のETFと自社の持ち株を買い始めたあたりからまともな投資ができる様になってきたと考えています。

サラリーマンは一度に大きな金額を投資できない一方で、少しの金額を定期的に確実に入金することができます。これが、徐々に私の精神面を鍛え、値動きに対する耐力をつけるトレーニングになったと思います。つまり、たとえば300百万円の投資資金が手元にあり、これを一気に投資に回した場合、日々の数%の値動きでドキドキしてしまい、色々なことがおぼつかなかったのではないかと思います。額面で20数万円の給料で投資に回せる金額が3万円だとした場合、日々の値動きで軽く3万円ぐらい動いてしまい、下手したら月給分ぐらい軽く飛んでしまいます。

一方で、300百万円を3万円から積み立てた場合、日々の値動きは数百円、大きくても3千円だと思います。これであれば、残念だけどまぁ、いいかと気にせずにいられる額ではあると思えます。これを300万円にするには、単純に考えて100ヶ月(8年ぐらい)かかるわけですが、その間確実に少し大きめの上下動があると思いますが、そこまで耐えてこられたんだからきっとその時も耐えられると思います。日々の小さな上下が、いざという時の耐力をつけてくれていることと思います。

私のケースでは、従業員持株会がまさにそんな感じでした。入社以降ひたすら継続していますが、入社後数年間は株価が下降線を辿っていたため、入金すれどもすれども含み損が膨らんでいく一方でした。しかし、仕組み的に損切りがしづらいという点と、金額もあまり大きくなく最悪なくなっても仕方なしとその時は思っていたのですが、あれよあれよという間に評価額がどんどん上がっていき、気がついたら取り返しのつかないぐらいの含み益を抱えるまでに至りました。

私のケースでも、従業員持株会への拠出が自分の身の丈と比べてあまり大きすぎなかったため、そんな風なある種の諦めとともに、相場の上下に対する耐力を鍛える訓練になったんだろうなと思います。

まとめ

  • 耐力はすぐにはつかないので、投資と同様、長い時間をかけてじっくりつける必要があります
  • サラリーマンはその定期的な入金力を活かして、小さな金額から徐々に積み立てていくことで、資産と相場の変動に負けない強靭な耐力を同時に獲得できる稀有な職業かもしれません

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