はじめに
どの会社でも、期末には今期の実績の確認と、来期の予算を立てると思うのですが、今年、経理担当と真面目にこれをやってみて、他人のP/Lを見るのは、相当辛いだろうなと思ったので、ここにメモしておきます。
事業責任者の視点と経理担当の視点の違い
私の所属している組織は、せいぜい40人程度の組織なので、売り上げの規模などもしれているのですが、私の部門自体はそのうち、1/4程度の売り上げのサイズを持っています。
私自身は、事業責任者であり、P/Lのトップラインとボトムラインの予実が大きくずれると、中を見て、どの数字が原因でそうなっているのか、またその理由は何なのか?がすぐにわかるのですが、これは、私が私の担当する事業の責任者であり、全ての数字の元ネタを作っているのが私だからという話が往々にしてあると思います。
一方で、経理担当はその特性から、私たち事業部門の責任者が作った予算の数字をインプットに、実績を当てはめていく形で、P/Lを完成させていくため、色々なものが所与のものとしてあるため、そこに疑問を挟むことも難しくなる様です。
なので、例えば、P/Lのボトムラインの予実で、大きく数字が異なったとしても、違うという事実には気づけたとしても、それが何故なのかが分からず、それが正しい数字なのかどうかの判断がつかないという事態が発生します。
これ自体は仕方のないことだとは思います。役割が違うので、数字を見るべき視点も違い、全ての事業部門の数字を管理している経理担当が、事業部門の責任者と同じ目線でP/Lを見られるほどに足を突っ込むのは、ちょっとやりすぎかなと思うところもあります。
予算を組むときはストーリーも共有したほうがいいのかもしれない
今回、一緒に仕事をして感じたのは、予算を組む際にはその前提となるストーリーも一緒に共有して予算を作ったほうが、細かい数字のズレがなくなるのではないか?という可能性に関してです。
私の事業の仕組みは至って簡単なので、かかるコストと売り上げが確実に釣り合う形になっているのですが、一部コスト関しては、経理からの数字を待たざるを得ず、ここで認識の齟齬が発生し、売り上げに紐づかないコストが組み込まれ、利益率が特別低くなってしまう様な事態が、何度か確認されました。
この事態が起きるのは、私は予算を保守的に見積もりたいので、見えているコストのうち、確実に売り上げに繋がるコストだけを計上したいので、売り上げも保守的な値になっている一方で、経理から出てくる数字には、必要と考えられる全てのコストが乗ってしまっているため、現時点で売り上げに繋がっていないコストまで計上されてしまっているためです。
この状態を回避する為にも、ビジネスの構造、予算立てのストーリーを双方で共有してから予算編成を進めることで、無用なすれ違いがなくせるかなと思いました。
他人のP/Lとはつまり決算のことです
さて、タイトルに書いた他人のP/Lとは詰まるところ、自分が投資している企業のP/Lのことです。
正直言って、めんどくさいです。
自分の所属している組織の決算資料でさえ、見るのがめんどくさいので、毎度利益率と、前期との差分、ガイダンスとの差分ぐらいしか見ていません。それも、これは自分のボーナスなどに直結するという強いインセンティブがある為で、そうでなかったらもしかしたら見ないかもしれませんし、日本のサラリーマンのほとんどは自社の決算資料など興味がないかもしれません。
一方で、自分の投資先企業の決算ですが、もう全然見ていません。長期で持とうと思っている企業は、超大企業ばかりで、相当なことがない限りは経営が傾くこともないと思っているので、ある種あぐらを描いています。
ただし、決算をあまり気にしない代わりに、PERや配当利回り、PBRなどの数字はちょっとだけ気にしていて、買い増しをする際の判断基準にしています。
なぜ、決算を確認するのがめんどくさいかと言うと、結局自分ごとではないので、数字にストーリーを感じられないからだと思います。前出の経理担当の目線と一緒ですね。これが、自分に責任のあるものだったら話は違うのですが、そんな訳もありませんし、そこに心血を注ぐぐらいだったら、娘と遊んでいたほうが幸せになれるとか、そう言った感じです。
まとめ
- 来年改めてくるはずの予算編成に向けて今回の反省と改善に関してメモしておきました
- また、こんな感じで決算情報を見るのはめんどくさいので、インデックス投資&多少の高配当投資は私にとっての最適解だと思えます