頭を使わないために頭を使う

はじめに

世の中では、自分で決めたことをコツコツと、これでもかというくらい、バカみたいに続けることができる人が一定数いる一方で、多くの人はそれができずに、自分の定めた目標を達成できずに挫折を繰り返している様です。ここでは、これに対する私の考えをメモしておきます。

脳は進化し過ぎたらしい

以前、知人に勧められて読んだ本に、『進化しすぎた脳』という本があります。実物はこちらでどうぞ。アフィリエイトでもなんでも無いので、クリックしても買っていただいても私には1円もキックバックはありません。

進化しすぎた脳

細かい話は忘れましたが、確か自分の意思とは無関係に脳はそれをやるのを妨げる思考をするとかそう言った話だったと思います。

例えば、今ここで一歩踏み出せば高い確率で大きな成功が見込めるのに、失敗したときの損失を必要以上に大きく見込み、一歩が踏み出せないとか、継続した方が良いとわかっていることでさえも継続することができないとか。そう言ったことです。脳は進化の過程で、人間という個体の寿命をできるだけ長くするために、極力リスクは取らない、エネルギーを必要とすることは、何かと理由をつけて後回しにして結局やらなくする。そう言った感じのストーリーだったと思います。如何せん10年前の話なのでほとんど覚えていません。

考えたら負け

さて、そんな進化しすぎた脳ですが、この何かと理由をつけて何かをやらせいない脳に打ち勝つにはどうするのが良いのでしょうか?

例えば、毎月給料日に定期的に株を買い付けると心に決めたとします。これを、毎月自分の意志でやり遂げられる人は一体どれだけいるでしょうか?例えば、健康のために週3回ジムで1時間汗を流すと決めたとして、これをやり続けられる人はどれだけいるでしょうか?この二つをなんの苦労もなく意志の力できる人はほぼ変態だと思います。なぜなら、ほとんどの場合、怠惰な人間たる私たちは進化しすぎた脳には敵わないからです。

じゃぁ、どうするのか?

私の答えは二つで、考えないもしくは、生活に組み込むことです。どちらも考えることを放棄するという点では一緒なのですが、実装の仕方が違うので別物として扱います。

考えない

実際のところ、考えないを実装するのはなかなか難しいのですが、この先考えないで良い様に今考えを尽くすと言った感じです。例えば投資家界隈では凍死家という言葉がありますが、これぞまさに目指す姿です。どこだったかの調査結果で投資成績が良かった口座はオーナーが亡くなった口座だったという話があったぐらいで、こと投資に関しては一般的には頻繁な取引が投資成績にネガティブな影響を与えることがわかっています。

これを聞いて、私たちの様な一般投資家が考えるべきは、如何に安心して凍死家になるかです。この観点で考えると、海外証券を買える国内証券会社で特定口座を開いたら、投資信託でもETFでも良いのですが、定期定額積み立ての設定及びその額を自分の給料日に自動引き落としされる設定をして後は忘れる。これが一般人の資産形成に関してはベストです。それでもちょっと気になる人は半年もしくは1年に一回ぐらい口座の残高を確認しても良いと思いますが、そこで損益とか他人との比較とかしたら負けです。進化しすぎた脳の策略にハマってしまっています。とにかくS&PでもNASDAQでもなんでも良いのですが、指数に連動する手数料が最低の投資信託ないしETFに定期定額積み立ての設定をしたらそれを永遠に積み立てる。以上、おしまい。です。

この方法のポイントは、脳が思考を巡らせる余地をなくし、そもそも忘れてしまうことで、最大のリターンを狙う方法です。資産運用に関しては、これを実装できるだけでも相当な大きなリターンを得ることができます。

生活に組み込む

もう一つがこの「生活に組み込む」というアプローチです。こちらのほうが習慣化するまでの時間が必要なので少し時間がかかりますが、とにかく何も考えずにそれを習慣にすることで、やらないことがむしろ気持ち悪いぐらいにすることで、進化しすぎた脳に打ち勝とうというアプローチです。

例えば、寝る前ベットに入ってからしばらくスマフォをいじるのが習慣になっていたりしませんか?例えば、通勤途中に自販機でコーヒーを買うのが習慣になっていたりしませんか?そういうやつです。ここでポイントになるのは、わざわざそのために意思を使って何かをする時間を作る行為は大体失敗に終わるので、普段の生活に無理のない形で組み込むことを意識することです。

卑近な例で言うと、通勤時は駅でエスカレーターを使わずに階段を使うとか、いつも帰宅後に飲んでいる缶ビール2本のうち1本をカロリーオフにしてみるとか、いつも5個食べている唐揚げを4個にしてみるとか、そう言ったアプローチです。マンションでも外に行く時は、エレベーターで1回まで降りるのではなく、下りだけは階段を使うとかそう言った、日常の行動の中で少しだけ変化を加えることで、抵抗感なく何かを継続できる状態を作りあげる。そう言ったアプローチです。「イベント」にすると基本的に長続きしないのですが、それをうまく生活に組み込めると驚くほど長続きします。

私のケース

さて、私のケースはどうなのか?と言う話ですが、私はちょっと変態的なところがある&私の利用している証券会社ではETFや株の定期買い付けサービスというのが無いので、資産形成は意志の力でやっています。しかし、これもなるべく考えなくて良い様に、生活の中に完全に組み込んで、給料が振り込まれるのを確認したら、その日のうちに一定金額を証券口座に移し、毎月第1,3金曜日に一定の条件で株式とETFを買い付けることにしています。これは、より、「生活に組み込む」のパターンの例になると思いますが、そんなふうに資産形成をしています。また、日本で勝手に積み立てられている従業員持株会などは「考えない」に分類されると思います。

まとめ

  • たまに書いていますが、私たちの様な何の才能もない一般人が何か大きなことを成し遂げようと思ったら、ひたすらそれを馬鹿みたいにやり続けるのが遠回りに見えて近道です。それを実現するには、如何に進化しすぎた脳の介入を避けるかがキーになります。そう言った観点で、如何に頭を使わないですむ様な仕組みを作るかが、何かを成し遂げるには必要なのだと思います。
  • 人生の時間は限られています、何かを成し遂げるにはそれなりの時間がかかります。何か成し遂げたいことがある人は、進化しすぎた脳の介入を避ける仕組みを作って、今すぐにでもそれを達成するための行動を始めてみてはいかがでしょうか

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