はじめに
先日、SPXLを利確したと思ったら、実は損切りしていたという話を書きました。その後、FirstradeのGain/Lossの画面を見たところ、見慣れないマークがついていることに気が付きました。それが、Wash saleと言うもので、今日はそのことに関してメモしておきます。
Wash Salesに関する説明
Wash Saleに関して、日本語で書かれた説明はあまりなさそうだったので、Firstradeの説明を引用する形で、以下に記載しておきます。ソースはすべてこちらです。
The Wash-Sale rule was created by the IRS to disallow the loss deduction from the sale of securities if repurchased by a seller or spouse within the Wash-Sale period. The Wash-Sale period is defined as 30 days before and 30 days after the sale date, totaling 61 days (including the sale date). Learn more about wash sales including rules, what is considered substantially identical, and examples.
Wash Sales – Rules, Examples, & Substantially Identical
要約すると、
- とある株式の売買の前後30日、当日を含むと61日間、に同じ株式に関する取引をした場合は、それはWash Saleとみなされ、そこで発生した損失を他の取引にかかる利益と相殺することはできない
- 取引は自分だけではなく、配偶者の取引もその対象に含まれる
と言うことの様です。
以下が、具体的な例です。
For example, you have 500 loss-generating shares of Fiko Steel, Co. that you bought at $40/share and you want to sell at $25/share to take a loss for the deduction. About 15 days after the sale, you hear some good news about Fiko Steel, Co. and buy back 500 shares at $30. Even though you experienced a loss of $15 per share, you are not allowed to claim the loss since it was repurchased within the Wash-Sale period. In addition, since you have a Wash-Sale, you have to adjust the cost basis of the new purchase by adding $15/share, resulting in a cost basis of $45/share.
Wash Salesの具体例
以下が、具体例の条件です
- 含み損を抱えているFiko Steel, Co.の株を持っているとする
- Fiko Steel, Co.の株はかつて$40/shareで買った
- 損だしをするためにFiko Steel, Co.の株を$25/shareで売りたい
- $25/shareで売却した15日後にFiko Steel, Co.に関する良い情報を知り、$30/shareで500買い戻した
以下がその解説です
このケースで、$25/shareで500 shareを売却しているので、$15/shareの損失が確定しているはずだが、このケースではWash-Sale期間中に買い戻してしまったため、損失として認めることができない、つまり損益通算などには利用できない。また、それに加えて、買い戻した株に関しては$45/shareで買ったものとして評価される。
と言うことの様です。
端的に言うと、ちゃんと税金を納めろってことですかね。
私に起きたこと
バイ&アホールドしかしてこなかった私なので、実は長きに渡って損失も利益も確定したことがありませんでした。渡米した際に日本においてあった株をいくらか処分したのですが、そもそも日本にこんな仕組みがあるのかも知りませんが、買い戻すことなどしなかったのでこんなことは発生しませんでした。
幾つかの投稿にも記載している通り、最近、SPXLを利確したと思っていたら、損切りをしていたということが分かりました。また、最近レバレッジETFの使い方に関していろいろと書いている通り、この先少し積極的に利用しようと考えています。その過程で、たまたまTrailing Stopで売却した株のWash Sale期間が終わる前に、SPXLを買い増してしまったので、こんなことが起こりました。
上の例にならうと、$8.085/shareの損失がある状態の株を売り、Wash Sale期間中に買い戻してしまったため、$63.575/shareのはずの私のSPXLの買値の評価額は$71.67/shareになってしまったということの様です。
記念に記録を残しておきます。
9/8に売却したので、Wash Sale期間は10/8まででした。もう一息だったのですが、どれほどもう一息だったかと言うと、あと2日遅ければと言う感じでした。
何か新しいことをしてみると今までは思いもしなかった発見があって本当に勉強になります。
まとめ
- アメリカで株式売買をする際に意識するべきWash Sales Periodに関して簡単にまとめました
- 日本で、アメリカの証券会社の口座で直接取引をされている方がどれだけいるかは分かりませんが、何かの参考になれば幸いです
- これを受けて、こないだ考えたレバレッジETFの利用方法をちょっとさ検討しなければならない気がします