はじめに
以前、レバレッジETFは長期投資に向かないと言う話を書きました。
端的に理由を書くと、右肩上がりの相場以外では戻りが遅く、対象とする指数に劣後するためでした。では、どう言った形であれば使えるのかを考えたのでここにメモをしておきます。
可能性は限られているが、使えそうなシーンはある
上に書いた通りで、レバレッジETFは「長期投資」には向きません。なぜなら、「戻りが遅い」からです。これを手がかりに、考えるとであれば、「短期的」に使う前提で、「戻らなくていい状況」であれば使えるのではないかと思いました。
「短期的に」なので、私が主軸に据えている他のVYMやQQQなどのETFとは別の、資産形成ではなく、より投機的な位置付けで値幅を取る、つまりキャピタルを取りに行くための投資になります。また、「戻らなくてもいい状況」なのでこれは大きく値を下げ出したらその前に売り抜けると言う、これまた短期の値幅狙いであり、まさにスイングトレードと呼ばれる取引となります。
もし、これが実現できれば、株価の上昇による含み益を獲得しつつ、大きく下げるときには落ち切る前に利益を確定する、そんな取引になります。こんなことができるのだろうか?
Trailing Stop Orderを使っては?
私は長期投資を志向しているので、基本的にはMarketでの注文しか使わないのですが、最近Firstrade証券の口座を眺めていたところ、Trailing Stopという種類の注文方法があることを知りました。なんとなく、引っかかるものがあったので、説明を見てみるとどうやら、これを売りで使うと、株価が直近の最高値から一定の%もしくは金額下落したところで、Marketでオーダーを出せるものだということがわかりました。また、このMarket Orderを出すポイントは常に上方向にしか動かない様です。
できるだけ暴落前にポジションを解消したいレバレッジ系のETFとの相性が良すぎて驚きました。設定後、株価が上昇し続ける限りはそれに合わせて、Market Orderを発注するポイントが上がって行き、そのポイントを上から下に抜けたタイミングでオーダーが出されます。ただし、注意点もあります。それは、OrderがMarketになるため、暴落が起きた時などは自分の意図しない様なゴミみたいな金額で約定してしまう可能性があるということです。それでも暴落に対して、今までの利益を完全には失わない程度には利益を確定できるので、これは使える可能性が高いのではないかと考えています。
TQQQとSPXLに設定してみた
ということで、早速先日買い付けたTQQQとコロナショックの時に買い付けたSPXLの一部にTrailing Stop Orderを設定してみました。通常の現物株であれば、10%ぐらいで設定するところですが、如何せんブル3倍なので、20%程度で設定してみました。また、ここで同じく新しく知ったことですが、GT90という期間指定がある様です。上でも述べた通り、通常、Market Orderしか出さないので、注文の有効期間はDayなのですが、毎日出し直すとか手間でしかないので、GT90(Good Through 90 Daysの略ですかね?)でオーダーを出しました。どこかで利確されるのか、はたまたこのまま突き進むのか、ちょっと楽しみではあります。
まとめ
- レバレッジETFを効果的に利用できる可能性に関してまとめました
- Trigger pointをどこに設定するのか?が肝だとも思いますが、あまりさっさと売られてもつまらないので、少し深めのところで設定してみました