前回までのあらすじ
- 私がDallasに着いてからApartmentに入居するまでの経緯を振り返りながらまとめています
- 前回は物件の探し方まで振り返りましたので、今回は内覧の手配から入居までを振り返ります
今だと日本帰国後の子育て、資産形成(株式、不動産)、その他普段考えているもやもやとしたことを不定期で綴る場所として使っています。
Lausanneに続いてDallasで人生2度目の海外生活をはじめました。海外生活も2度目となればもう慣れたものであり、万事滞りなく進むと思っていました。もちろん、大きなトラブルは無かったものの、いくつかの細々としたことはあったので、改めてここでまとめておきます。また、日本での物件探しとの違いなども整理してみようと思います。
社命により2018年8月からDallasに赴任しました。期限(明確には言われていませんが・・・)があり、普段とは違う生活をするときはなんとなく記録をつけたくなるので、今回もその一環として、ダラスでの生活、主に日常生活、子育の事(まだ会ったことないけど)、投資活動などに関して書こうと思います。 Continue reading “Dallasで外国人として生きる”
9/29-10/2にかけて、イタリアのPortfinoという港町で、SDA Bocconiというイタリアのビジネススクール主催、RolexスポンサーのConference & Regatta Competitionに参加して来ました。参加自体は、6月か7月ぐらいには決めていたので、そこから準備をする時間は十分にあったものの、旅行したり、まだ時間あるからいいだろ〜とかいつもの感じで過ごしていたら、結局練習をする時間がなくなり、ぶっつけ本番で臨むことになりました。
個人的な理解では、Sailingはスッキッパーの指示のもと、各ポジションにつく個人が全力で自分の仕事を行うことで、ボート全体としてもっとも効率的で確からしいルートを進み、他のボートよりも早く目的地へつくための、総合力を問われるゲームだと感じました。チームIMDは経験者2人(スキッパー)と初心者6人のほぼ初心者チームでかつ、国籍もメキシコx2、ブラジルx2、ロシアx1、スイスジャパンx1、ポルトガルx1、日本x1の多少ラテン系に寄りつつも基本的にはバラバラの混成チームでした。
コミュニケーション言語は基本英語なのですが、海の上なので人命に関わる事故が起こる可能性があることと、競技なのでかなり熱くなってしまうことがあるということで、時にローカル言語(主にスペイン語)が飛び交うこともしばしばありました。
この、クラスメートと一緒にSailingでしかもCompetitionに参加するという経験は、私に自己を振り返る新しい視点をもたらしてくれました。一つ目は、普段はあまり熱くなりすぎないように意識しているのですが、やはり競技スポーツという点と命の危険が隣り合う状況で甘えは許されないという点が、私の普段は人に見せない「熱く厳しい」部分を前面に押し出した点です。これには同じボートに乗っていたブラジル人もびっくりしたようで、「タカシがそんなに競技に入れ込む人間だとは知らなかったし、それに関しては本当に尊敬する」と行っていた程でした。二点目は、改めてリーダーとリーダーシップの違いを体感したことです。IMDに入ってから、リーダーシップとリーダーの違いに関して、コーチからアドバイスをもらったことがありました。簡単にいうと、リーダーは役割の事で、リーダーシップは自分のタスクを責任持ってゴリゴリ進めるためのもの。
今回のレガッタでは、リーダーは紛れも無くスキッパーだと思いますが、その他のメンバーもそれぞれ責任を持ってそれぞれの仕事にあたり、確実に行うためにリーダーシップを発揮する必要があるりました。そのためには、自分のタスクが全体においてどういう位置付けで、なぜそれをやる必要があり、うまくいかないとどうなるのか?など、色々と納得した上で、全力でタスクを進める。各タスクは連動しているため、周りとコミュニケーションを取りながら確実に進めないと、後続のタスクが遅れ、最終的にはボートが予定通りの航路で進めなくなるなど大きな問題に発展します。
あれっ、これってなんだか普段のプロジェクトマネージメントにそっくり。
今回のSailingでは素人ながらも、自分が問題でボートの進行を妨げるような事態には至らなかったものの、例えば自分のタスクがしっかりと理解できていなかったり、理解できていてもそれを体を使って表現できるだけ習熟していなかったりと、いくつか問題が発生しうるポイントは予測ができ、それらを確実に消化して本番に臨む、消化できなかった場合はできるまで周りを巻き込みながら消化する、ことがリーダーシップなんだなと改めて考えさせられました。
これは常々思っていたことなのですが、スイスに来て日常的に英語を話し、日本語を理解しない人たちに「これって日本語で何ていうの?」って言われた時に「的確な説明」をできないことが多く、やっぱりそうだよなと改めて思ったことなので一つの気づきとして書いておこうと思います。
「場の言語」という言葉をグーグルで検索すると「場の言語学」というワードがよく引っかかります。これは何かというと、物理学で言うところの「場の理論」例えば、重力場とか電磁場とかの様に「物体」とそれを取り囲む「環境」によって物体の挙動が規定されるという話を言語学にも応用している方々の研究成果だったりする様です。双方の専門家の方からしたら何と安直な説明なんだとお叱りを受けそうですが、私の理解もそんなもんなので流します。
で、この「場の言語学」が言うには、
特段忙しかったわけでは無いのですが、どうも更新をサボってしまいがちです。多分、忙しくなくなったってことが、逆に緊張感を無くさせて更新する気を削いでいるのでは無いかと思います。前回更新が7月末だったので、今回はそれ以降の8月初旬〜9月中旬のお話です。
8月一週目までは、Company Engagement Projectという名の下、短期間のインターンをする機会が設けられました。クラスメートの殆どは私費で参加している為にこのCEPで良い結果を残せれば、将来のジョブオファーにつながるかもしれないということもあり、みんな結構真剣に受け入れ先を探していました。社費できている自分は会社の都合でインターンをすることができない為、Individual Projectという名の下に、自社が中期経営計画に沿って本気で海外売り上げを上げるにはどの様なオプションがあるかということを考察しました。
最初はあまり乗り気ではなかったのですが、CEPの期間中電車で2週間ほど欧州旅行をしている間に、「オープンな引きこもり」をする機会を得たのでその際に移動と合わせて気合を入れて頭の中でIndividual Projectの骨格を作り上げて、帰ってきてからレポートにまとめるといういいんだか悪いんだか何とも言えないことをしてきました。レポートの内容は9月に入ってからIndustory Panelという名の下、IMDの卒業生でその筋の人にプレゼンをしてきました。私のプレゼンはとあるWebメディアのCEOが対象となりちょっと構えていたものの、思いのほかフランクな方で、とても気が合ったので個人的にこの人を自分のメンターとしようと思いました。お忙しい方なので、そんなに多くのコミュニケーションを取れるわけでは無いのですが、これからは自分のキャリアの判断に悩んだタイミングで意見を仰ごうと思います。
8月後半はDiscovery Expeditionsという名の修学旅行へ行ってきました。私は幸運にももともと希望していたメキシコ・アメリカ組に割り振られて、人生初のメキシコ入国を果たしてきました。メキシコといえば、ちょっと前はネクストイレブンと言われていたのですが、実際はどうなんだろう?と興味がありました。実際に行ってみて、まずは人口の多さに驚きました。およそ1.2億人で日本のそれとほぼ同じです。一方で貧困率はおよそ60%と経済発展の恩恵を受けられていない人の多さにも驚かされました。それでも、メキシコの人口ピラミッドはまだ正三角形に近く、これから人口ボーナスの恩恵を受けられる可能性があると思うと、この先も順調に経済成長することで貧困の解消につなげて欲しいと思いました。
Discovery Expeditionsではちょっと心に残るシーンがありました。現地のNPOの方々と連携して、貧困層の方々が「人としての尊厳をもって生活する」ことができる様にということで、テトラパックで作った壁紙を彼らの住居の内側から貼り付けることで、酷暑厳冬にも耐えられる様にしてきました。自分たちがやったこと自体に文句は無いのですが、そのやり方と後始末にちょっと心が痛みました。
日本人だからなのか、個人的な感情なのかはわかりませんが、どうせやるなら綺麗に丁寧に住む人に喜んでもらえる様にしたかったのですが、活動の目的がそれを貼り終わらせることになってしまっていた点に不満を覚えました。また、もう一点は作業が終わった後にNPOの方々から頂いたペットボトル入りの水で手を洗うという行為を何とも思わずにやってしまうクラスメートを見て、さすがに我慢できずに一言物申してしまいました。そこに住む方々は1日1ドル以下で暮らしているという説明を聞いていたにもかかわらず、何でそんなことができるんだろう?と。まぁ、ここで英語で文句を言える様になっただけ留学の成果があったかなとも思ったのですが。
Discovery Expeditions後はリーダシップのクラスがあり、その後コーチとの1対1のミーティングを経て、先週始まったOn Campus Recruitingへとつながります。ここでは、キャリアフェアとジョブインタビューを一気にできるということもあり、クラスメートは気合の入り方が違います。一方で、その日のうちに結果が出るのでかなりナーバスになっていることも事実です。私は社費派遣のためにOCRには参加できないのですが、そうでなかったらかなりのストレスを感じていただろうと思います。
この件に関しては、先にスイスにいらっしゃった皆さんが色々と情報をアップしてくれていましたが、情報がまちまちだったりで結局のところどうなの?というのがわかりずらかったので、今後スイスにいらっしゃる方の参考になればということでここにまとめておきます。
等でしょうか。4は置いておいても、1〜3だけでも十分取得する価値があると個人的には思います。
各々、以下で説明していきます。
Lausanneだけに限らないのですが、この辺(多分、スイスとドイツをはじめとしたその他欧州各国も含む)では、日本で簡単に買えるような、一口大に切られた鳥もも肉を簡単に買うことはできません。そもそも売ってないからです。ヘルシー志向という噂もありますが、鶏肉は圧倒的に胸肉が人気のようです。その他脂肪分の少なさそうなうさぎなども売っていますが、あのジューシーな鳥もも肉は簡単には手に入れられません。でも、鳥もも肉が好きで好きで仕方ない自分は試験も終わり、一息ついた6月についに一大決心をして、骨つきのもも肉(クリスマス会とかに出てきそうなあれ)を買い、自分の手で解体することにしました。
調べたところ、同じ悩みを持つ主婦の皆様(自分は主婦ではなく単なる学生ですが・・・)は欧州各国にいらっしゃるようで、程なく動画付きで丁寧に教えてくれるサイトにたどり着きました。たとえばこれとか、これとか。Lausanneは牛肉、豚肉が高く、今まではなかなか動物性蛋白質を摂取することが難しかったのですが、鳥もも肉は人気がないのか比較的安く買えます。これで、スーパーの安売りなどで幾つか仕入れて解体して、冷凍しておけばいつでもあのジューシーな鳥もも肉を食べることができます。もちろん、解体して残った骨は出汁をとるために余すところなく使っています。
日本がいかに便利な国か、骨身にしみて感じる一方で不便な環境に身を移すことで、得られる技術もあるんだなと改めて思います。
IMDのプログラムの一環で、イタリアにあるSantuario di Oropaへ行きました。ここは、イタリアの北部、スイスの国境とほど近い山間部にある、世界遺産にも登録されている修道院です。カルチャルトークとは別に、ただここを訪れるだけでも価値のある場所だと思いました。修道院に宿泊することができ、そこを拠点に簡単な山登りもできます。頂上からはヨーロッパアルプス(多分)を一望でき、とても満足感の高い場所です。
ここでは、キリスト教の司祭の方のお話を伺い、後に事前に配布された読み物を一通り読んだ上で、なぜ自分たちはそういう行動をとるのか?を文化的背景から探っていきました。ここでの気づきは、大きく二つありました。
件の司祭さんが、”You can find God everywhere in the world”と仰っていました。最初は特に気にならずに通り過ぎてしまったのですが、改めて考えると「はて?」って思います。キリスト教は一神教なので神は一人しかいないはずなのに、どうやったらeverywhere in the worldに神を見つけられるんだろう?と。
ということで、普段あまり講演者に質問をすることはないのですが、気になって仕方がなかったので、休憩時間に思い切って質問をしてみました。「多神教の世界で生きている自分からすると、とても理解できる話なんだけど、一神教徒の方々はそれをどう解釈してるの?」
彼の答えには、「なるほど」と頷かされました。それは、実際にそこに神がいるわけではなくて、万物は神の働きかけによって今ある形(形態、運動などなど、目に見えるもの見えないもの全て)になっている。と解釈することで、世の中のいたるところに神を見つけることができるとのこと。
ここでは、インドと日本がペアになりお互いの文化を紹介しました。事前に渡された資料がちょっと古い文献だったために、インドと日本に関する記述に偏りがあったことも原因だと思うのですが、インドの発表はなかなか刺激的なものになりました。
プレゼンテーションは、ディベートではなくせいぜいディスカッション程度だった思うし、またテーマもどちらがより優れているかではなく、文化的背景が自分たちの行動様式にどう影響しているか?だったはずなのですが、日本とインドを比較してインドがいかに優れているかのプレゼンになってしまい、彼らの行動様式に影響する文化的側面を見ることができなかったのが残念でした。
プログラム全体、修道院でカルチャルトークをする意味、それらを踏まえた上で自分が今しなければならないプレゼンテーションはどういったものか?まで意識して色々とできるともっと彼らのプレゼンスは増すと思うのですが、なかなかうまくいかないみたいですね。日本よりもはるかに厳しい競争を勝ち抜いてきた精鋭がここにはいるので、どうしても自分たちの優位性を示したくなる気持ちもわかるのだけれども、今はそれをするタイミングじゃないかな。
気がついたら、15週目(おそらく中間試験終了後ぐらい)からずっとblogの更新が滞ってしまいました。この間、学校の勉強+MBAT出場に向けたIMD側の取りまとめと、HECとのやりとりなどをしていたら忙しすぎて色々なことに手が回らなくなり、blogも置き去りになってしまっていました。
気がつけば、期末試験も終わり、IMD公式のプログラムとしては今はCEP: Company Engagement Projectの期間に当てられています。90名の学生全員が個別に受入先企業を探して5週間インターンをしています。ローザンヌをはじめとしたスイスの企業でやる人や、地元(といっても、世界各地から来ているので米国やアフリカなどいろいろ)に戻ってやる人など行き先は人それぞれ千差万別です。社費派遣でIMDに来ている私はインターネットをすることができないため、Individual projectをすることになっています。
さて、冒頭に触れたMBATですが、これはHEC-Parisというフランスのビジネススクールが主催してこの25年間ぐらい行われている、言わば欧州MBA大運動会といったところです。欧州全域からおよそ20校2000名が集まり、各学校の威信をかけて色々なスポーツで競い合います。
スクールによっては、オフィシャルのプログラムとして登録されており、学校側との調整もなく簡単に参加することが可能なのですが、IMDはここ数年参加しておらず、最後に参加した際の情報もうまく引き継がれておらず、すべてを0から始める必要があり取りまとめの人間としてはなかなか苦労しました。
それでも、最終的にはMBATの打ち上げでIMDから参加したみんなの満足気な表情を見ることができて、やった甲斐あったかなと思います。来年以降のクラスが参加するのかは不明ですが、参加する人がいた場合の参考のために以下にポイントをメモしておきます。
まずもって、HEC側に参加の意思を表明する必要があります。
スポーツごとに参加メンバーの下限と上限があります。例えば、クロスカントリーであれば3名チームを2チームまでエントリーできたので、最低3名最大で6名でした。これを、参加希望するメンバーの中で割りあてる必要があります。どの競技に何名エントリーできるかはHECからの情報を待つしかないのでどうにもできないのですが、競技間の人数調整はなかなか難しいです。あの競技に参加したいんだけど、一緒に参加する人を探しているとか言った情報をうまく吸い上げて、チームとしてまとめる必要があります。
MBATは木曜の午後に参加登録、金曜の朝から競技開始、土曜の夜に終了のスケジュールです。IMDは通常通り授業があるので、参加者が多数になり木曜からフルで参加する場合には、事前にMBA Officeと調整しておいたほうが無難でしょう。彼らは、学生にプロフェッショナルであることを求めるので、当たり前ですが大量の人がクラスをスキップすると問題になります。2016のケースでは、金曜の最後のクラスが終わったらその足でローザンヌ駅から電車で会場入りしました。本来であれば、金曜の夕方には1週間のレビューがあるのですが、それだけはクラスのオンブズマンに話をしてずらしてもらいました。
今年は運営を一人でやったため、ここまでは手が回りませんでしたが、もし運営を複数人でやって、地元企業や卒業生などとコネクションがある人がいたら、スポンサーを募ってもいいかもしれません。MBATの参加費用自体は350ユーロでしたが、補助があるに越したことはありませんね。