取れるリスクは何が決めるのか

はじめに

最近、何度か資産形成におけるリスクに関する考え方をまとめてきました。具体的に言うと、リスク耐性をどう育てるのか?とリスク耐性の種類に関してです。ここでは、これに加えて自分が取れる適切なリスクの量に関する考え方をまとめておこうと思います。

リスク許容量決定要因

今のところ、私の取れるリスクの最大量は以下の三つの要因に影響されていると考えています。

  1. 避けられるリスクか、避けられないリスクか
  2. 総資産額に占める割合
  3. 回復するために必要な期間

各々詳しく見てみようと思います。

1. 避けられるリスクか避けられないリスクか

インデックスを中心とした株式で資産形成をしている場合、避けられないリスクとしてシステマチックリスク、マーケットリスクなどがありますが、それを引き受けることによって、リスクフリーと考えられている債権よりも良いリターンが得られる可能性が高いです。それ故、この避けられないリスクは前提として考えるしかないと考えています。

一方で、その上で、取引の方法によって生じる追加のリスク、例えば信用取引やオプション取引など、現物取引以外の取引で発生するリスクは、自分があえて取りに行っているリスクなので、避けられるリスクだと考えています。

2. 総資産額に占める割合

これは、説明するまでもありませんが、自分の全金融資産のうち、何%をリスクに晒し、最大何%であれば、失う可能性を受け入れるか?という話です。

例えば、全資産の10%が瞬間的になくなる可能性を受け入れられない人が株式で資産運用をするのはリスクの取り方として適切ではないと思いますが、一部の資産の30%が瞬間的に無くなったとしても、その無くなった部分が、全資産に占める5%程度であればほぼリスクを取っていないに等しく、全資産をベースに考えたときに、何割まで無くなったとしても耐えられるか?がこの話です。

3. 回復するために必要な期間

上の二つを受け入れた上で、つまり、自らあえてリスクを取り、最悪のケースそれによって資産のなくなる割合が許容できたケースにおいて、更に重要になってくるのが、では、そのなくした分を別の収入で賄おうと思った時にどれぐらいの期間がかかるのか?という観点です。

私は、この観点から定期入金をできるサラリーマンは専業投資家に比べてリスク耐性が高いのではないかと考えています。しかし、それも総資産額に寄るというのが私の考えです。

例えば、適切に管理されたリスクをとった結果、全資産の10%である10万円が溶けて無くなってしまった場合、もちろん辛いですが、回復不能な決定的なダメージにはならないと思います。コツコツと100万円貯めてこられた人であれば、収入の多寡によらずいずれ10万円を定期収入から回復することも可能だと思います。

一方で、同じ割合であったとしても、全資産が1000万円や、1億円となった場合、10%の持つ重みが元の入金力に対して大きくなってくるため、「またやり直せば良い。」ではすまされなくなってきます。

つまり、毎月30万円入金できる人にとっては、100万円は3ヶ月で回復できるので、「金額的には痛いがまぁ、仕方がないか。」になるのですが、毎月3万円しか入金できない人が入金で回復した場合、33ヶ月分になり、回復もなかなか難しくなり、この場合はリスクを取りすぎなのではないかと私は思います。

私の抱えるリスクの度合い

ということが、最近私の中でリスクの評価方法として固まってきた考え方です。

これをもとに評価すると、私が追っている一番のリスク資産は、レバレッジETFたるSPXLとTQQQなのですが、この2名柄が私の資産全体に占める割合は投資額で1%以下であり、最近の含み益まで考慮しても1%ぐらいです。

また、この金額自体も仮に0になったとしても2ヶ月分の入金で回復できるレベルなので、まぁ、残念ではあるものの勉強代と考えられる程度ではあります。もちろん、本当に0にならない様に、常に利確のためのTrailing stop orderが出されてはいますが。

まとめ

  • 私の考えるリスクの評価方法に関してメモを残しました
  • 総資産額、入金力などにより取れるリスクは変わってきますので、これを適切に評価することは、資産が大きくなるにつれとても重要になります
  • この観点からすると、私のリスクエクスポージャーはかなり低いことがわかりました

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