はじめに
投資家歴はそこそこ長いものの、基本的には指数連動ETFに対するほったらかし投資だったので、それ以上のことをあまり知らずに、知ろうもせずに適当に個別をちょこっとかじっていたのですが、その辺のアプローチに関して一つの道筋が見えてきたので、ここにメモしておきます。
強い銘柄だけに絞り込んでいくアプローチを経て、ポートフォリオを強靭にしていく
この話は、以下の状態を前提としています。
- 支出の最適化は完了していて、資金を投資に回す余裕がある
- 投資資金を利用して、使えるだけの制度を使い、これ以上税制面などで優遇の余地はない
- VT/VTIなど指数連動のETFを使って、十分な資産のベースの構築が終わっている
- それでも折角なので、ちょっと個別の銘柄も触ってみたい
そんな人たる私が、多少のスリルも味わいつつ、着実に資産を形成するために落ちつた個別株の使い方です。
これは、先日書いたZMの損切りの話やその後に続くAIの損切りの話もこの考え方に依拠しています。
- 無くしても良いと諦められる金額だけ早めに乗る
- 祈る思いで決算を通過する
- うまく通過したら追加する、しくじったら全部売る
- 祈る思いで次の決算を迎える
- 以降、2から4を永遠に繰り返す
このアプローチの良い点は以下の通りです。
- うまく行けば青天井、一方で、損失が限定的
現物取引なので、もちろん損失は限定的であり、投資した金額なのですが、それでも相当なことが無いことには実際には0にはならないと思います。 - 深いことを考えずにただ淡々と進められる
これは異様に人によると思いますが、株価や含み益、含み損などのそれらの情報とは無関係にただひたすら決算の情報だけを頼りに持ち株を売るというアプローチですが、ZM損切りの際に書いた通り、かなり合理的なアプローチだと思います。
今期、投資家の期待を超えられなかった企業が、そのビハインドを回復したうえで、来期の投資家の期待を超えられる可能性は、今期、投資家の期待を超えられた可能性よりは、より達成するのが難しくなるので、来期以降もずるずると投資家の予想を裏切っていく可能性が高く、そのたびに達成のハードルは高くなり、株価は下がっていくので、最初に決算をしくじった時に全部売るのが合理的という話です。
一方で、難しい点は以下の通りです
- 決算を追う必要があるので、多くの銘柄は持てない
決算だけが唯一の判断基準なので、これは当たり前なのですが、決算を追う必要があります。そうすると、これはサラリーマンを主務とする兼業投資家の私には修行のようなアクティビティになるので、恐らく多くても5銘柄とかが限界になるだろうと思います。 - 感情に支配される可能性が高い人には向かない
そして、一般的に一番難しいのはこれな気がしますが、心を亡くして、自分が決めたルールに従い、淡々と売買ができるのであれば、成立するアプローチですが、これができない場合は、成立しないアプローチだと思います。
今は含み損だけどいつかきっと、、、とか思ってみたり、含み益だからもうしばらく、、、みたいな感情が働いてしまう場合は、このアプローチは向いていないと思います。恐らく、ずるずると損失を拡大する可能性の方が高いと思います。
背景にある考え方
このアプローチの背景にある考え方は、とてもシンプルで、私は以下の通り考えています。
- 無事に投資家の期待を超えて決算を通過できた企業は、業績を拡大させて次の決算も無事に投資家の期待を超えてくれる可能性が50%よりも高い。逆を言うと、決算で投資家の期待を超えられなかった企業は、次の決算までに業績を拡大させて、次の決算で鵜時に投資家の期待を超えてくれる可能性は50%よりも小さい
- 50%よりも高い確率の試行を繰り返した場合、最終的には勝つ可能性の方が高くなる。例えば、普通のコインは裏表の出る確率が1/2なので、無限回の試行の結果、裏か表になる確率は、それぞれ1/2なのですが、仮に51/100と49/100だった場合、最終的には51/100の方になっている可能性の方が高く、この51の条件が投資家の期待を超える決算の通過であり、49の条件が投資家の期待を下回る決算の通過と言うことです
- また、世の中ではビジネスモデルが、、、とか、競争環境が、、、、とか、経営陣が、、、とか、いろいろな理由がありますが、結局のところ、それらの情報を適切に評価するスキルがこちらにあると思えず、それらを評価した上で、設定されるのがマーケットのコンセンサスだと思うと、私のような弱小個人投資家は、その結果だけをみて、淡々と取引をするのが良いのだろうと思います
- そう考えると、IPOしたばかりの企業よりは、一定回数の決算を通過して、その投資家からの評価がある程度落ち着いてきた企業の株式を購入し、その後の決算を見届ける方が安定していていいのかもしれません。
まとめ
- ここ最近たどり着いた、配当目的以外の個別銘柄に対する投資のアプローチに関して整理しました。
- この考えあワークするかどうかは、全く保証が無いので、30年後ぐらいにこたえあわせをしようと思います