Leap: How to Thrive in a World Where Everything Can Be Copied by Howard Yuを読んで

はじめに

私はビジネスマン兼投資家なので、読む本と言えばもっぱら、ビジネスの本か投資の本になります。今回は最近読了した “Leap: How to Thrive in a World Where Everything Can Be Copied” に関しての読書感想文です。本書では、色々なものがコピーされ、真似される中で、淘汰される企業と生き残る企業がある、その違いは何なのか?に焦点を当てたものです。

本書の主張

今回も原著の英語版を読んだので、私の理解度は50%程度であるという前提に立ち、本書の主張を私が理解した通りに再現すると、以下の2点になります。

  1. 職人芸→大量生産→自動化
  2. ビジネスモデルの転換

各々簡単に説明を付けておきます。

1. 職人芸→大量生産→自動化

日本語版でどのような翻訳がつけられているのかは分かりませんが、原著ではCraftsmanship, Mass Production, Automationとなっています。つまり、何かを生産する方法は、それを作る職人の手工業から始まり、それを標準化、手順化し、誰もが作れるような状態になり、その後機械を導入しての自動化に至る。と言う話です。著者は日本びいきなのかもしれませんが、これによりYAMAHAはSteinway & Son’sの牙城たる、アメリカのマーケットを切り崩していったという話を展開していました。

2. ビジネスモデルの転換

CraftsmanshipからAutomationに至る製造方法の高度化が縦の連続的な変化だとすると、ビジネスモデルの転換はそうではない、少しリスクの大きな、ただし、成功したらさらに大きな利益をもたらすような活動をさし、これがLEAPであり、これをできる企業が永続的に存続できる企業だとしています。

これには、New Yorkのホームレス支援の活動を推進している女性の活動に関するストーリーを参考として提示していました。それまでは、全数把握して、すべての人を助けるための策をとっていたが、それでは求める結果に至らないため、まったく別のアプローチが必要になったという話です。

私の所属する組織に当てはめると

私の所属する組織はSIを主な生業としており、ここのところは、顧客とともに顧客ビジネスのDX:Digital Transformationを推進することが命題となっています。そして、私のビジネス部門はその顧客のシステムをいかに確実に、手間なく運用するか?が命題なのですが、ここで大きな気づきがありました。つまり、顧客ビジネスのDXを追求する一方で、自分たちのビジネスはどうなっているのか?と言う話です。

これに関して、日本にいる私の上司とディスカッションしたところ、大変刺さったようで、終始唸り声をあげていました。

まとめ

  • IMDでお世話になったProf. Howard Yuの著作、LEAPに関して書きました
  • Knowledge Funnel(craftsmanshipからAutomationに至る生産技術の進化の考え方)は使いやすいフレームワークなのでお勧めです
  • 最近は、何か本を読んだらそれを自分の世界に当てはめるとどうなるんだろう?と言う考察をするのが好きになってきました

実際の書籍はこちらです。和訳版も出ているので、興味のある方はどうぞ。
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