海外送金に関する困りごとが解決しそうな気配がしてきた

はじめに

海外留学、海外駐在など、日本に帰国することが前提になっている私の様なサラリーマンは、その期日を迎えるにつれ、現地通貨が不要になり、最終的に給与支払いのタイミングによっては、給与1か月分が丸っと現地に残ってしまうことがあります。私も例にもれず、スイスにいたときの最後の給与が丸っとスイスフランとして残ってしまっていたのですが、うまい送金方法が見つからずにそのままになっていました。これに関して、一つアイデアが思いついたので記録しておきます。

これまでの経緯の整理

私の通っていたIMDと言うビジネススクールはいろいろな条件が重なり、行ってしまえばほとんどお金を使うことはなく、そこそこ無視できない金額のスイスフランがUBSに残ってしまいました。私の記憶だと、当時残ったスイスフランの半分はTransferwiseで日本の口座に送金し、残りの半分をUBSから直接みずほ銀行のスイスフラン口座に送金し、なぜか少しスイスのPaypalアカウントに入れました。何故だかは覚えていませんが、そうしました。

その結果、何が起きたかと言うとPaypalアカウントにある資金が宙ぶらりんになってしまいました。これを日本のPaypalアカウントに持ってきたまでは良かったのですが、Paypalの為替手数料が異様に高く、どうしてもこれを払う気になれず、PaypalアカウントにあるスイスフランがIMD修了以降、今まで手付かずのまま残ってしまっていました。

Paypalアカウントにある外貨をいかに手数料を掛けずに自分の思う通貨に変えるか?今回はJPYもしくはUSDなのですが、これに関して調べ続けた結果、一つの可能性が見えてきました。

利用するサービス

まずは、利用するサービスを整理しておきます。

  1. Paypal
    Paypalに関してはもはや説明も不要かと思いますが、個人や個人事業主が海外と決裁をする際などにクレジットカードでの決済を可能にしたりと、いわゆるFintechの走りで、世の中が目を付けるはるか前から個人に決裁手段を提供している会社です。その後、Venmoなどの個人間の小口決済なども展開し、現在では、上限金額はあるものの、個人間での同一通貨の送金は手数料無料の様です。

  2. Revolut
    こちらはここ数年でイギリスを中心に始まったサービスの様で、こちらは為替手数料が異様に安いのが売りの様で、スプレッド(為替の売りと買いの差額)を極限まで抑えているのが最大の特徴です。アメリカには2019年に上陸したようです。

  3. 銀行口座
    こちらは普通の銀行口座で大丈夫です。要は、最終的にお金を移動する口座なので、特に説明は不要かと思います。

仕組みの説明

まず、Paypalに関してですが、私のスイスフランは日本のPaypalアカウントに入金されています。これを日本のスイスフランの口座に出金して日本円に両替し、使っても良いのですが、これをやってしまうともともと高くて避けたいと思っていたメガバンクのスプレッドに加え、Paypalの出金手数料を支払わなければならなくなります。

一方で、日本のPaypalアカウントからアメリカのPaypalアカウントにスイスフランを送金して、それをアメリカの銀行口座で出金するという手もありますが、これもアメリカのPaypal アカウントでスイスフランからドルに両替するか、もしくはアメリカの銀行口座でスイスフランからドルにせざるを得ず、同様に高い手数料がかかります。

その他、FXや仮想通貨などいろいろと調べましたが、結局アメリカのPaypalアカウントからそれぞれの口座に入金する方法が見つからずあえなく断念していました。

ここで登場するのが、Revolutです。

RevolutはPaypalの様な決済手段ではなく、その裏にベースとなる銀行口座が関連付けられているので、アメリカだとAccount numberとRouting numberが割り当てられます。この事実がとてつもなく重要で、これはつまり、RevolutはPaypalから見ると一つの銀行口座として見えるということになり、RevolutのアカウントはPaypalアカウントの資金の入出金先として指定できるということになります。

Revolutに資金を送金できると何がうれしいかと言うと、もちろん為替手数料がかからないという点です。つまり、アメリカのPaypalアカウントからRevolutにスイスフランで送金し、Revolutでスイスフランからドルに両替し、そのドルをアメリカの銀行口座に送金すれば、ほぼ手数料を掛けずに、日本のPaypalアカウントにあるスイスフランをアメリカの口座にドルで振り込めることになります。

ちょっとややこしいですかね?

整理すると、手順は以下の通りです。

  1. 日本のPaypalアカウントにあるスイスフランをアメリカのPaypalアカウントにスイスフランとして送る
    ここでのポイントは、絶対にPaypalでは両替をしないということです。Paypalのスプレッドは驚くほど大きいので、両替だけはしないに限ります。

  2. アメリカのPaypalアカウントにあるスイスフランをアメリカのRevolutアカウントにスイスフランとして送る
    ここでのポイントも資金をスイスフランとして送ることにあります。とにかく、Paypalでは両替をしない。これがとても重要です。

  3. アメリカのRevolutアカウントでスイスフランをドルに両替する
    ここで、Revolutの本領発揮です。手数料0でスイスフランからドルに両替します。

  4. アメリカのRevolutアカウントにあるドルを自分の銀行口座にドルで送金する
    アメリカの銀行間送金は、wire transferではなくACHを利用すれば時間はかかるものの、と言っても数日ですが、手数料0です。

実践編

Transferwiseを利用できない状況においては、理論的には、この送金方法を使うのが最もコストが安いと考えられますが、実際にできるかどうかは別の話なので、実際にやってみようと思います。

これまでに、すべてのアカウントは用意されているので、今日(これを書いているのはアメリカ時間の11/6)、アメリカにあるPaypalアカウントとRevolutアカウントをリンクさせるべく手続きをしました。週末に差し掛かり、手続きには時間がかかることが考えられますので、この先の話は改めて書くこととします。

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